ビックデータ PJの効果

◆NTTデータが中国で実証実験 2015年1月23日 NTTデータが中国吉林市でビックデータを利用して行った「渋滞予測・信号制御シミュレーションの実証実験」で、以下のように効果は実証されたと胸を張った。 【実証実験の手順】 (1)・200台のバスの位置情報と、道路・交通量等のビックデータを組み合わせて渋滞予測・信号制御をシミュレーション (2)・シミュレーション上の事前評価で最適化した信号設定を交差点の信号機に反映して交通を制御し、渋滞緩和とバス運行時間の改善効果を検証 【結果】 ・車両の平均速度が向上し渋滞緩和が実現 ・バスの運行時間は平均で7%、最大で27%改善 これだけでは、本当に効果があったと断定できません。 この実験は多くのマスコミが取り上げたので詳しい情報を待ったが、NTTデータが発する情報をそのまま垂れ流すだけだ。 ◆評価のポイント せめてこの5点くらいは公表して欲しい。 1)どこの依頼で行ったのか? 実験費用(初期費用、運用費)は? 2)どうしてビックデータなのか? ←ビックデータでなくとも渋滞予測と緩和策はあるのでは? 3)渋滞地点を一定時間に通過した車の台数(複数地点の観測が必要)は? 4)交差する道路や周辺への影響は? 5)市民(タクシー運転手や一般市民)の声は? そもそも、中国だったら人件費も安いので、費用対効果を考え人海戦術を取るのでは? また、渋滞の理由も様々だ。 車間を大きく取ることが渋滞緩和に大きな影響を与えるという説をよく聞くが、これが効果があるとすれば啓蒙活動を行って実験するべきだ。 費用対効果、地域事情を勘案して選択、複合を考えれば良いのでは? ◆オリンピックを迎えて きっと夢のようなことを言って国交省とつるみ、オリンピックを迎える東京都に導入する気だろう。税金が高くなる訳だ。 総務省は2013年版の情報通信白書で、個人の購買履歴などの膨大な情報「ビッグデータ」をフル活用した場合、年間7兆7700億円の経済効果が見込めると試算したが、未だに効果があったPJを聞いたことがない。 ビックデータの活用でしか出来ないことなのか考えて欲しい。
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