世界の空港WiFi事情 暗号化について

 日本経済新聞2014年8月26日に「無線LANのメール丸見え 成田・関西・神戸の3空港 」という記事が載っていた。 PC2台を使用(1台はメールの発信、もう1台はパケットをキャプチャー)するやり方だ。 「空港が無料提供しているWiFi(無線LAN)が暗号化されていないために盗み見できる」との主旨だ。 そして空港側は、利用客の利便性を考慮して暗号化していないと説明してある。  これを言うならPKI(多くのメールソフトに搭載)などを利用し、送信者と受信者の間で暗号化しなければ意味が無い。 空港のAP(アクセスポイント)とPC(端末)間だけを暗号化しても、空港のAPから先が暗号化されていないなら効果は薄い。 ちなみに欧米の空港では、殆どが暗号化されていないようです。  それでは、クレジットカードの番号や暗証番号が漏れるかというと、WEBでの利用の場合PC(端末)とサーバ間はSSLで暗号化されているので、特殊なケースを除き漏洩することはない。   産経新聞でも同記事を紹介しているが、「無線LANのメール丸見えですよ…利便性考慮し暗号化せず 成田、関西、神戸の3空港」と厳しい。 不安を煽るだけで、世界の空港事情にも触れない報道姿勢はいかがなものか? また、「神戸大大学院の森井昌克教授(情報通信工学)の実地調査」とあるが、何が目的の調査だったのだろう? まさかこれだけのことに旅費まで出して調査をする訳もないし。
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