モーニングサテライト

テレ東のモーニングサテライトは、不思議な番組である。 毎日飽きもせず米国経済の好調さをうたい、ニューヨーク証券取引所に招待された人々が鐘の音とともに拍手を贈る映像を流し続ける。 米国べったりで見ていて気持ちが悪いので見ないことにしている。 今日は時計代わりにTVをつけたら、時間の流れが止まったような、自分が数年前にいるような不思議な感触を覚えた。 去年も一昨年も同じことを流しているのだ。 「米国経済の好調さは、ファンダメンタルの強さを表している」 朝からアホ言うな。 そんなの毎日変わるかいな。 キャスターは、何を取材しているのだろう。 米国はQEで不良債権の処理を進めている。 じゃぶじゃぶお金を刷って、不良債権を買い、株式を買い、経済の好調さを演出している。 ロイターは、「米ミネアポリス地区連銀のコチャラコタ総裁が14日(日本時間2015年4月15日)、年内に利上げするのは「不適切」との認識を示した。」と伝えた。 その理由として、2%のインフレ目標の達成が遅れるためと説明した。完全雇用という、もう一つの責務にも相反すると強調した。 利上げするぞと毎回言っておきながら、必ず誰かが反対してまた半年後になる。まるで狼オヤジだ。 もはや利上げはできない状況なのであろうことは、容易に想像がつく。 日本経済新聞=テレ東が、「日本の皆さん、米国株を今買うのは慎重に!」なんて、日本人のために言ったことがあったろうか? 全く記憶がない。 中国に関しては、もっとひどい。 日本のQEに反対していたはずの日経も、いつしか「もっと刷れ」と合唱している。 グリーン・スパンが紙くずと言っているドルを、日銀が誰に頼まれたのか必死に円を刷って支えている。 4月10日、国債を大量に保有している日本生命の岡本圀衞会長が、「追加緩和は好ましくない」との認識を示したことを、ロイターが伝えている。 日経は「ウォール街宣伝新聞」と、テレ東は「テレビウォール街&東京」と名前を改めた方が実態に合う。
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