AIIB参加の是非
中国の出鱈目さは、改めて解説の必要がないと思う。
ゴーストタウンの建設がお好きという、かなり嗜好の偏ったマニアックな国である。
そもそも、国際開発金融機関の目的は、途上国のインフラ開発への低金利融資や助言だ。 特に資格はないので、適性を考えてみた。
1)投資に伴い、投資先の人々の幸福を一緒に実現するという精神
2)大規模開発は法律の調整を伴うこともあるので、自国、国際法など法遵守の精神を備えている
3)お金儲けが第一ではない(無理な押し付け、自国の利益誘導などしない)
4)国際PJの実績が多く、成功に導いている
5)フェアな精神、透明性
中国は、これら全てに問題があり、国際開発金融機関をつくる適性を備えていない。
次に、この構想が成功するかどうかは、マーケット(資金を受け入れて開発する国が沢山あること)も一つの鍵だ。
AIIBから借りるには、金利が安いことが条件となるが、アジア開発銀行より有利な条件で貸し出しができるのか?
難しいと思う。
それでは、どうして世界は大騒ぎしているのか?
2013年の欧州への投資は90億ドル。
2014年は、180億ドル。
2015年は、1/4が過ぎたばかりで90億ドルを超えている。
EUにとって、これだけの投資は魅力的に映るはずだ。
英国をはじめEUにとって、決め手はそろばん勘定だ。
リスクは、日本を参加させて日本にかぶせてしまおうという魂胆かも。
中国は、そんなお金があるのだろうか?
米国のQEを横目に、中国もお札を刷りまくった。
暴落するはずの元が、ありがたいことに米国のお陰で暴落しない。
いつまでも刷り続けることはできないので、米国はQEを停止する。
元が刷れない。
今、世界中から中国はお金を借りまくっている。
ゴーストタウン建設のつけで、首が回らなくなる前に市場をアジアに広げ、余剰の設備、人を振り分けなければ、失業者があふれ暴動に発展する。
アフリカへの投資でも評判が悪く、アジアでは領土問題で四面楚歌なので、何とか打開したい。
そもそも貸し出し金利はどれほどになるのだろう。
参加国の信用を基に、市場でお金を調達するのであれば、世界で一番信用が高いのは日米だ。
日米より安く貸せないのであれば、利用するアジアの国々にどんなメリットがあるのか?
そういうお家事情によるのがAIIBだとしたら、鴨がねぎを背負って参加することはない。