(株)貧困大国アメリカ

堤未果氏の「(株)貧困大国アメリカ」を読んだ。 フードスタンプ、現在はSNAPと呼ぶ低所得者向けの食糧支援サービスだ。 登録をすると、月額1万2000円程度(州や収入による)の食料を購入することができる。 オバマ氏は「フードスタンプ大統領」と呼ばれるくらい、この支援を増大させた。 フードスタンプ利用者は、安くてカロリーが高い食物を好んで購入する傾向にある。  肥満になりやすい。 肥満になれば、病気にかかりやすい。 フードスタンプ利用者を食い物にしている。 モンサントの遺伝子組み換え技術を利用し、鶏や魚を巨大化して効率を高めているという。 これで貧しい人々も食料が安く提供できるかといえば、さにあらず。 格差が広がり、低所得層の賃金が下がり、生活はますます苦しくなっていく。  米国は、何かがおかしい。  1%の成功者した大金持ちと、そこで働く農民という図式は、フランス革命以前のヨーロッパと似ている。 hinkon01 日本経済新聞が順調だと謳う米国経済は、QE(金融緩和)を行い、このお金で銀行の不良債権を買い、銀行はこのお金で株を買い、経済の順調さをアピールする。 このようなインチキで成り立つ経済。 米国ドルを守るため、欧州や日本にもQEをやらせ、ギリシャを叩いて米国の問題をそらす。 竹中平蔵は、日本の銀行には自己資本率がどうのと煩く言うが、なぜか米国の銀行には目をつぶる。 民主主義は米国の根幹だが、1%は大金を使って自分たちに都合のよい政策を遂行できる。 献金、ロビー活動、NPOなどあらゆる手段で議員を飼いならし、同じく飼いならされたマスコミや大学の先生が、1%の意図通りに民意を動かす。 民主主義がお金で買える。 日本にしている数々の謀略と同じ仕組みで、米国人を貧しくさせている。 1%は、同じ米国人をどうして大切にしないのだろう。
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