Power automate desktopは開発途上

マイクロソフトが今月2日(日本時間2021年3月2日 米国では3月1日)にリリースした無料RPAソフト「Power automate desktop」を試してみました。
(Windows10ユーザは無料で利用できるとのこと)

WinActorでは凝ったIf文が書けますが、「Power automate desktop」は単一の比較しかできません。
例えば、「AかつB または CかつD または EかつF」というIf文を「Power automate desktop」で書こうとすると、大変な作業になります。
また、WinActorには「Excelワークシートに含まれる単語を検索し、対象のセルの列と行の情報を出力する」機能がありますが、「Power automate desktop」で同じことを行うには、膨大なシナリオを書かなければなりません。
WEB操作に関してWinActorでは「画像マッチング」や「xpath」を利用することで検索し、結果を表示することができます。「Power automate desktop」にも「入力したい、クリックしたい」場所を選択するだけでWEB操作が可能になります。しかし、「Power automate desktop」にはカーソルを対象に置くことで赤く表示させ「Ctrl+左矢印」と記載されていますが、これは誤りで正確には「Ctrl+左矢印+マウスの左ボタンクリック」です。

以下のようなExcelファイルの「氏名」を読み込み、WEB検索して「説明」に書込むだけの単純なサンプルです。

「Power automate desktop」の簡単なサンプルを作成してみました。「Excelから検索したい文字列を読み込み、WEBで検索して、結果をExcelに書込む」こんなことが、かなり簡単に作成できます。然し、実際の業務はそれほど単純ではありません。現段階で見る限り「Power automate desktop」は、RPAツールとして他のソフトと肩を並べるだけの完成度ではありません。

マイクロソフトの製品なので安定しており、操作性も優れています。
早期にIf文とExcelの機能を充実させたとしたら、かなり強力なRPAツールになるでしょう。
しかも無料で利用できるので、RPAツールの業界地図を塗り替えることになると思います。

  »
«