アジアの知略 日本は歴史と未来に自信を持て

台湾に関する本を探していたら、ちょっと古い本ですが「アジアの知略 日本は歴史と未来に自信を持て(2000年7月)」(李登輝 中華民国前総統、中嶋嶺雄 東京外語大学学長)を本棚に見つけ読み返した。 Ritouki-Nakajima 李登輝先生 先生は、大学で農業政策の先生をしており、ニュジーランドで講演中に「帰国せよ」の命令で戻ると「閣僚」に任命されていたそうだ。はじめて台湾出身の総統としての12年間で、民主化の推進、農業改革、産業の発展に寄与しました。 日本の統治下で育ち、大の親日家。 「新渡戸稲造の講演録を読んだことが一生涯の誇り」と言っています。 中嶋嶺雄先生 先生は、日本の知性を代表するような方でしたが平成25年に亡くなられた。 中島先生は、東京外語大の学長を退任されると、秋田県に国際教養大学を立ち上げ、数年で一流大学に押し上げた。 授業は英語。 1年間の留学が必須というユニークな大学だ。 偏差値も高く、就職率は100%というからスゴイ。 そういえば鹿内さんが、ここの一期生と言っていたが、ステラさんの披露宴で会えなかったのが残念。 本書は、2000年の5月に総統を退任されてからひと月後に書かれた本だ。 そのため、一民間人として肩の力が抜けたようで、弁舌も滑らか。 驚くのはその内容で、15年経った今も少しも古く感じさせない。 主な内容は、日本と台湾がどのような未来にしていくかということで、米国と中国との関係、グローバル化への対応など。 ポイントは、「アジアはアジアの知恵を活かして未来を切り開いていくべき」というところだ。  余談 中嶋先生は「日本では未だにキッシンジャーをありがたがる新聞がある」と指摘している。  キッシンジャーは15年も前に過去の人で、米国でも影響力がなくなっているというのに、今年、平成27年の正月3日に氏の記事を載せた新聞がある。 読売新聞だ。 
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